一〇八(仮)

asakust.exblog.jp

ライトノベル作家川口士のブログです

ブログトップ | ログイン

日記

 なかなか食べごたえがありそうじゃないか。
 包み紙を開いて、抱いた感想がそれだった。
 ふたとなる上のパンはふっくらと丸く焼けており、その下にオレンジ色のソースがかかったレタス、薄切りのトマト、厚みのある肉がある。それらを、土台となる下のパンが支え、崩れないように挟みこんでいる。香ばしい匂いが漂ってきて、視覚と嗅覚を通して食欲が刺激される。
 いただきますと心の中で唱え、両手で持ちあげて、大きくかじりつく。パンの食感のすぐあとにレタスのしゃきしゃきとした歯ごたえが、そして舌には甘酸っぱいソースの味が伝わり、歯と舌が肉に到達する。肉にかかっていたのだろう塩と胡椒のかすかな味が舌に乗る。うまい。
 もう一口。満足げに顔をほころばせたが、口を離すと、噛みきれなかったらしいトマトが、レタスと肉の間から引っ張りだされてきた。仕方なく、こぼさないように慎重に口の中へ運ぶ。
 三口め。うまいのだが、ソースがおそらくはトマトの水分でいくらか薄まっているような、と内心で首をかしげる。もっとも、三口目ともなるとすでに野菜よりもパンと肉の調和を味わうことがメインとなっている。気にせずがつがつとかじっていく。
 半分以下になったところで、片手を離して飲みものを飲む。定番の爽健美茶。ポテトを少々つまむ。店が混んでいる時間に買ったためか、半分はからっと揚がっているのだが、もう半分はややしなびている。だが、しなびたものはこれはこれでいける。塩加減がよければいい。
 寄り道を終えて、再びそれにかじりつく。パンと肉と、わずかに残っていたレタスを味わいながら、胃袋へ送りこむ。
 見かけ倒しなどではなく、思った通り食いでがあった。
 食べ終えたときには、かなり腹にたまっている。
 満足して、心の中でごちそうさまと言った。

 ちょっと手慰みに、食事の光景を書いてみました。まあ実際に心の中では「うまそう」とか「おっ、いける」ぐらいしか思わないわけですが。難しいよねえ。


by tsukasa-kawa | 2017-04-07 23:59 | 日常雑記