一〇八(仮)

asakust.exblog.jp

ライトノベル作家川口士のブログです

ブログトップ | ログイン

8月7日のお話

 現実的には植毛の都合で髪が伸びたように見えるらしい菊人形ですが、怪談となると、そりゃあもうカツラが作れるんじゃないの、な感じで伸び続けていくと予想されるわけです。
 なぜ髪が伸びるのか。怪談的に説明するならば、誰それの霊が乗り移ったからということらしいのですが、この人形の顔が、現代人の感覚ではちょっとふっくらしすぎなことを考えると、そりゃ髪でも伸ばしてイメージ変えないとやってられんわとなるのかもしれません。
 とはいえ、この怪談が生まれたのは現代というほど最近ではなく、記録が残っているかぎりでは大正時代。はいからさんが通るころなわけですね。
 じゃあ、現代人の感覚とは違うんじゃないと思われるかもしれませんが、明治中頃から日本でも着せ替え人形が流行り始めたという流れがありまして「文明開化だの西洋化だのでポニテだの洋服だのを見かけるようになったけど、私はいつまでも着物で永久おかっぱかよ」とこじらせた可能性はありえます。明治中頃の庶民ならまだ着物でおかっぱがデフォルトだったと思われますが、外国の文化はやはりある種の憧れだったわけですからね……。



web拍手を送る
by tsukasa-kawa | 2017-08-07 17:07 | 日常雑記