一〇八(仮)

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ライトノベル作家川口士のブログです。「魔弾の王と戦姫」18巻、それから片桐雛太さんの魔弾画集、11月25日発売です。よろしくお願いします。

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8月29日のお話

 海と山は神秘性を持っているがゆえに怪談の宝庫なわけですが、山の怪談において、車の絡んだものがよく見られるのは、夜の山道でも車なら簡単に行けるようになった、といいうことが大きいんでしょうね。ドライブでも肝試しでも、友人や恋人を家や駅に送っていくのでも、手軽にできるようになりましたから。
 そんな夜の山の中で車を走らせていたら、知らず知らず崖に誘導されていたというお話です。

 やはりパターンがいくつかありまして、助手席で眠っていると思っていた友人や恋人が方向を教えてくれて、それに従っていたら~とか、カーナビの指示通りに~とかいう形で誘導され、突然前方に女の子が飛びだしてきてブレーキを踏んだらすぐ近くが崖だったというものと、指示通りに車を運転していたら崖に飛びだしそうになったというのが多い感じでしょうか。「死ねばよかったのに」という声で締めくくられるところは共通しています。

 山の死霊に誘導されたというわけですが、どのパターンでも運転していた人物を仕留めきれなかった点、余計なことを言ってしまい、幽霊の仕業だったと悟らせてしまった点が、幽霊の甘さ……言い換えるならドジっ子である部分を強調しています。
 もちろん怪談なのですから、今回の当事者には助かってもらって語り継いでもらわなければ困るわけですが、これでは語り継がれるのがドジっ子であることばかりです。本人も言ったあとでしまったと思ったのではないでしょうか。やはり「ブレーキ踏めたんだ。珍しいわね」ぐらいのことを言って、余裕を見せてほしいものです。これはこれで四天王の一人目っぽい感じがしてしまうのですが。



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by tsukasa-kawa | 2017-08-29 20:45 | 日常雑記