一〇八(仮)

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ライトノベル作家川口士のブログです

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10月8日のお話

「北風小僧の寒太郎」って歌があるじゃないですか。NHKはみんなの歌でたまたま聴いたこととかありませんか。
 冬でござんす、とか言ってるから北風って冬のイメージなんですよ。槇原敬之も、北風がこの街に雪を降らす、とか歌ってたし。
 イソップが生まれたギリシアも北半球なので、北風のイメージはそう変わらないと思うんですよね。
 でさあ、冬の太陽って、たいして暖かくはなくね? 何か弱々しいし。5時ぐらいには沈んじゃうし。
 ギリシアは地中海性気候ですが、やっぱり冬はそれなりに寒いらしいし、三、四時間照らしたところで、旅人が「あちぃ! マント脱ぐか!」って考えるとは思えないんですよ。

 そんなごたくを挨拶代わりにだらだら述べたところで「北風と太陽」です。
 どうも原話は2回勝負らしく、1回目は旅人の帽子をとろうという勝負で、先に太陽が照らし続けるんですが、旅人は暑がって帽子をとらず、北風は強烈な風で帽子を吹き飛ばして一勝……というものらしいんですね。2戦目はみなさんご存じの通り、旅人のまとっているマントを脱がせることができるかどうかというアレです。必ず後手が勝つあたり、まるで料理漫画のようですね。
 つまり、この童話が伝えているのは、強引なやり方よりもじっくりやった方がいいよ、ではなく、ターゲットに合わせたやり方をとろうよ、というものらしいのです。まあ、すごむ刑事となだめる刑事のコンビだって、すごんで相手が全部吐くならそれだけでいいしね。
 しかし、世の中の面倒の多くは、どこも人材がさほど豊富ではなく、適材適所に恵まれないことです。北風としてのアクションが通じない場所に、北風が派遣されることもままあるでしょう。そういうときは勝てる環境をつくるというのも、またひとつの手ではないでしょうか。



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by tsukasa-kawa | 2017-10-08 16:56 | 日常雑記