一〇八(仮)

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ライトノベル作家川口士のブログです

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2017年 04月 13日 ( 1 )

日記

 朗読劇を観てきました。
 『千の魔剣と盾の乙女』のドラマCDでフィルの役を演じていただいた壱智村小真さんにお誘いいただいてのことだったのですが、実をいうと朗読劇を観るのはこれがはじめてだったんです。
 朗読劇の特徴は、第三者の視点で語る「語り」役がいることと、役者さんが台本を読みながら演じることでしょうか。演技や動作をしないわけではないのですが、主に台詞や音で、見る側に語りかけて、想像力を喚起するものなんですね。

 今回観た三本の朗読劇(家族に見離され、おそらくは不治の病によって入院している男と、子供の触れあいの話。妻に離婚を切りだされた夫が奮闘する話。子供の運動会に総出で応援にきた家族の話)では、登場人物すべてが台本を手にしているわけではなく、先述した「語り」役以外では、その劇において中心となる人物や、声には出さない独白や内心の言葉を多く持つ人物が持っているようでした。

 それで、これが面白い。「語り」役の方や役者さんたちの話し方、動きなどもあるのでしょうが、基本的に、役者さんは椅子に座って台本を読みながら語っているのに、病室にいるとか、コースを走っているとか、そんな情景や、どういった顔をしているのかがありありと浮かんでくるわけです。想像力を喚起するとさきほど書きましたが、いちいちイメージしなければならないというものではなく、語りや台詞、わずかな動作などから思い浮かぶわけです。

 どんなものなんだろうとわくわくしていたのですが、最初から最後まで楽しんで観ることができました。
 誘ってくださった壱智村さんは、三つある劇の二つに出ていました。いずれも子役だったのは、他の役者さんにくらべて小柄であるために見る側にわかりやすいのと、子供らしい声で演じることができたからでしょうか。この子はこういう子供なんだというのがすぐにわかる、いい演技だったと思います。思えば、フィルを演じていただいたときも、そのあたり助けていただいた気が。
 また機会があれば朗読劇を観ようと思えるほど、いい舞台でした。



by tsukasa-kawa | 2017-04-13 19:49 | 日常雑記