9月3日のお話
2017年 09月 03日
とがった能力を持つ個性的なメンバーをそろえて強敵に挑んでの勝利。古今東西かかわらず熱い展開です。そこにかたきうちという要素が加われば鉄板といっていい。
そんな胸のすくお話が猿蟹合戦です。合戦が戦争をイメージさせるのでさるかにばなしにする? それならいっそ今風に「親をいじめられた蟹が仲間を集め知恵を絞って徹底的にやり返すお話」とでもすればいいんじゃないですかね。全国のいじめられっ子に勇気を与えるでしょう。脱線しました。話を戻しましょう。
おおまかな話はご存じかと思いますが、おにぎりを持った蟹が、柿の種を持った猿とそれぞれのものを交換し、蟹は柿を育てます。
ところが、柿の木に登れないがために、せっかく育てた柿を猿に食われ、さらに青柿をぶつけられて死亡。途方に暮れた子蟹に、通りかかった臼と蜂と栗と牛糞が力を貸して猿を倒すという筋書きですね。
生物が蜂しかいねえ。
他が無機物と食い物と排泄物ですよ。牛糞は、地域によっては昆布だったりするらしいですが(海が近くにある地域かどうかの差かな)、メンバー中の食い物が二つになっただけです。これを見ると、犬、猿、雉を連れていった桃太郎がしっかり配下を選別していたような錯覚を起こします。
しかし、これはこれでありかもしれません、というのも、猿を警戒させないからです。
猿の視点でこのお話を見ると、親蟹は非常にちょろい相手でした。種ひとつでおにぎりをせしめ、成長した柿も親蟹を無視して食べ放題。青柿で仕留めることもできました。子蟹は自分を恨んでいるようだが、子蟹だけならたいした相手ではない。
子蟹に協力するのがそれこそ犬、猿、雉であったら、さすがに猿も警戒したでしょう。
しかし、子蟹の味方は上に述べた通りです。警戒すべき相手はせいぜい蜂ぐらいだと思っても不思議ではない。そこがまさに油断大敵で、家に忍びこまれていることにも気づかず、囲炉裏からの栗、水瓶からの蜂、地面に牛糞、天井から臼という怒濤の連係攻撃で仕留められるわけです(ものによっては子蟹が猿の首をちょんぎる話もある)。
このお話にもしも教訓があるならば「油断大敵」となるのでしょうか。たいていの合戦は、油断した側が負けるからねえ。
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そんな胸のすくお話が猿蟹合戦です。合戦が戦争をイメージさせるのでさるかにばなしにする? それならいっそ今風に「親をいじめられた蟹が仲間を集め知恵を絞って徹底的にやり返すお話」とでもすればいいんじゃないですかね。全国のいじめられっ子に勇気を与えるでしょう。脱線しました。話を戻しましょう。
おおまかな話はご存じかと思いますが、おにぎりを持った蟹が、柿の種を持った猿とそれぞれのものを交換し、蟹は柿を育てます。
ところが、柿の木に登れないがために、せっかく育てた柿を猿に食われ、さらに青柿をぶつけられて死亡。途方に暮れた子蟹に、通りかかった臼と蜂と栗と牛糞が力を貸して猿を倒すという筋書きですね。
生物が蜂しかいねえ。
他が無機物と食い物と排泄物ですよ。牛糞は、地域によっては昆布だったりするらしいですが(海が近くにある地域かどうかの差かな)、メンバー中の食い物が二つになっただけです。これを見ると、犬、猿、雉を連れていった桃太郎がしっかり配下を選別していたような錯覚を起こします。
しかし、これはこれでありかもしれません、というのも、猿を警戒させないからです。
猿の視点でこのお話を見ると、親蟹は非常にちょろい相手でした。種ひとつでおにぎりをせしめ、成長した柿も親蟹を無視して食べ放題。青柿で仕留めることもできました。子蟹は自分を恨んでいるようだが、子蟹だけならたいした相手ではない。
子蟹に協力するのがそれこそ犬、猿、雉であったら、さすがに猿も警戒したでしょう。
しかし、子蟹の味方は上に述べた通りです。警戒すべき相手はせいぜい蜂ぐらいだと思っても不思議ではない。そこがまさに油断大敵で、家に忍びこまれていることにも気づかず、囲炉裏からの栗、水瓶からの蜂、地面に牛糞、天井から臼という怒濤の連係攻撃で仕留められるわけです(ものによっては子蟹が猿の首をちょんぎる話もある)。
このお話にもしも教訓があるならば「油断大敵」となるのでしょうか。たいていの合戦は、油断した側が負けるからねえ。
おはようございます。日本昔話というと猿蟹合戦がありますが、戦いにおいて大事なのは人材の適切な配置だというのがよくわかります。蜂はともかく他の面子が栗、臼、牛糞ですよ。とくに牛糞が仲間になると申しでたときは、蟹の子供たちも途方に暮れたのではないだろうか。それでは本日もお仕事に。
— 川口士 (@kawaguchi_tsu) 2017年9月3日
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by tsukasa-kawa
| 2017-09-03 16:18
| 日常雑記