12月20日のお話
2017年 12月 20日
蝙蝠について、どんなイメージをお持ちでしょうか。
僕は蝙蝠の実物ってせいぜい動物園ぐらいでしか見たことないんですよ。正直な感想言うと、不気味だった。いや、だってさあ、本当に逆さ吊りで翼たたんで休んでるんだもんよ。怖いって。あれが不意打ちみたいな感じで飛んできたら悲鳴あげない自信がない。
それにしても、蝙蝠はフィクションでは何か格好いい扱いをされている気がします。古くは黄金バットの正体を知っているのはコウモリだけ。仮面ライダー龍騎で最終的な勝利者になったのもコウモリがモチーフのナイト。ダークナイトことバットマンも、主人公が怖いと思うものをモチーフにしたとはいえ、スーツにモービルにと半端ないこだわりからスタイリッシュな仕上がりになっています。
なんで急に蝙蝠の話をと思うでしょうが、いや、抜けがあってさあ……。「酸っぱい葡萄」で終わったとばかり思ってた。「スイミー」の話をしている場合じゃなかったね。仕事でわたわたしていたとはいえ、一ヵ月とか間を空けるもんじゃないね。
そういうわけで、イソップより「鳥と獣とコウモリ」です。他に「卑怯なコウモリ」というタイトルもありますね。
昔々、鳥族と獣族が縄張り争いをしていた。
コウモリは鳥族が有利になると、自分の翼を見せて鳥族だと言い、獣族が有利になると羽毛のない自分の身体を見せて獣族だと言った。
やがて、両者の間に和解が成立すると、状況に応じて有利な方にいい顔をしていたコウモリはどちらからも相手にされなくなった。
追われる身となったコウモリは、暗い洞窟の中で暮らすようになった。
ときどき八方美人と混同されますが、八方美人は全方位に常時いい顔をするのに対し、蝙蝠は強い方にだけいい顔をしているところが違いますかね。
寝返りを繰り返したことで蝙蝠は双方から追いだされてしまうわけですが、しかし、世の中にはスパイだの二重スパイだのがあります。蝙蝠には獣族にはない翼があり、獣族に偽装できる体毛があるのです。その他に超音波を用いたエコーロケーションもあり、どちらの陣営に対しても、彼は自分を売りこむ武器に事欠かなかったはずでした。
しかし、蝙蝠はどちらからも相手にされませんでした。信用できないと思われた、ということですが、これにはちょっと疑問があります。
強い方への寝返りを繰り返したということは、鳥族についたときも、獣族についたときも、たいした活躍をしなかったか、活躍が非常に目立たないものだったということです。勢いのある方に味方したら、よほどのことをしないと埋もれるだけですからね。
それに、目立つような戦果をあげていれば、寝返りが簡単に成立することもないでしょうし、敵にまわったときは真っ先に狙われるでしょう。かつての味方の情報を知っているわけですからね。蝙蝠自身、寝返りを成立させるために、なるべく目立たないように振る舞っていたと思われます。この行動によって、人格面だけでなく、戦力としてもあてにならないと蝙蝠は思われたのではないでしょうか。
目立たないように振る舞うことはひとつの手です。目立つのもいいことばかりではありませんから。ですが、そのように動くならば、蝙蝠は何らかの形で成果を見せるべきでした。追いだすのは惜しいと、思わせるだけのものを。
蝙蝠の過ちは、寝返りを繰り返したことではなく、それぞれに自分の存在を認めさせるだけの行動を起こさなかった点に尽きると思うのです。それができなければ、両者の間を行き来するべきではなかったのでしょう。
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僕は蝙蝠の実物ってせいぜい動物園ぐらいでしか見たことないんですよ。正直な感想言うと、不気味だった。いや、だってさあ、本当に逆さ吊りで翼たたんで休んでるんだもんよ。怖いって。あれが不意打ちみたいな感じで飛んできたら悲鳴あげない自信がない。
それにしても、蝙蝠はフィクションでは何か格好いい扱いをされている気がします。古くは黄金バットの正体を知っているのはコウモリだけ。仮面ライダー龍騎で最終的な勝利者になったのもコウモリがモチーフのナイト。ダークナイトことバットマンも、主人公が怖いと思うものをモチーフにしたとはいえ、スーツにモービルにと半端ないこだわりからスタイリッシュな仕上がりになっています。
なんで急に蝙蝠の話をと思うでしょうが、いや、抜けがあってさあ……。「酸っぱい葡萄」で終わったとばかり思ってた。「スイミー」の話をしている場合じゃなかったね。仕事でわたわたしていたとはいえ、一ヵ月とか間を空けるもんじゃないね。
そういうわけで、イソップより「鳥と獣とコウモリ」です。他に「卑怯なコウモリ」というタイトルもありますね。
昔々、鳥族と獣族が縄張り争いをしていた。
コウモリは鳥族が有利になると、自分の翼を見せて鳥族だと言い、獣族が有利になると羽毛のない自分の身体を見せて獣族だと言った。
やがて、両者の間に和解が成立すると、状況に応じて有利な方にいい顔をしていたコウモリはどちらからも相手にされなくなった。
追われる身となったコウモリは、暗い洞窟の中で暮らすようになった。
ときどき八方美人と混同されますが、八方美人は全方位に常時いい顔をするのに対し、蝙蝠は強い方にだけいい顔をしているところが違いますかね。
寝返りを繰り返したことで蝙蝠は双方から追いだされてしまうわけですが、しかし、世の中にはスパイだの二重スパイだのがあります。蝙蝠には獣族にはない翼があり、獣族に偽装できる体毛があるのです。その他に超音波を用いたエコーロケーションもあり、どちらの陣営に対しても、彼は自分を売りこむ武器に事欠かなかったはずでした。
しかし、蝙蝠はどちらからも相手にされませんでした。信用できないと思われた、ということですが、これにはちょっと疑問があります。
強い方への寝返りを繰り返したということは、鳥族についたときも、獣族についたときも、たいした活躍をしなかったか、活躍が非常に目立たないものだったということです。勢いのある方に味方したら、よほどのことをしないと埋もれるだけですからね。
それに、目立つような戦果をあげていれば、寝返りが簡単に成立することもないでしょうし、敵にまわったときは真っ先に狙われるでしょう。かつての味方の情報を知っているわけですからね。蝙蝠自身、寝返りを成立させるために、なるべく目立たないように振る舞っていたと思われます。この行動によって、人格面だけでなく、戦力としてもあてにならないと蝙蝠は思われたのではないでしょうか。
目立たないように振る舞うことはひとつの手です。目立つのもいいことばかりではありませんから。ですが、そのように動くならば、蝙蝠は何らかの形で成果を見せるべきでした。追いだすのは惜しいと、思わせるだけのものを。
蝙蝠の過ちは、寝返りを繰り返したことではなく、それぞれに自分の存在を認めさせるだけの行動を起こさなかった点に尽きると思うのです。それができなければ、両者の間を行き来するべきではなかったのでしょう。
おはようございます。国外の昔話というと、鳥と獣とコウモリがありますが、争っている双方にいい顔をするだけではだめで、双方に価値を認めさせるだけの行動も起こさないと厳しいというのが、この話の伝えたいことだと思われます。それでは本日もお仕事に。
— 川口士 (@kawaguchi_tsu) 2017年10月29日
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by tsukasa-kawa
| 2017-12-20 02:58
| 日常雑記

