4月20日のお話
2018年 04月 20日
「手のひらを太陽にすかしてみれば、まっかに流れるぼくの血潮」「はあ……ものが透けて見える能力なんて、手に入れなければよかった。調子のいい日はずうっとこんなふうだし、普段は能力を得た代償で歩くのもつらいし……あっ、あのひと肝臓の色が変……」 #手のひらを太陽に
— 川口士 (@kawaguchi_tsu) 2018年4月20日
人間賛歌は命の賛歌。そのフレーズがふさわしい歌はこの「手のひらを太陽に」ではないでしょうか。暗い気分でいるときに手のひらに懐中電灯を当ててみたら血管が透けて見えたのでこんな詞にした、というやなせたかしのエピソードを聞いたことがあるのですが、又聞きのようなものなので、本当かどうかはわかりません。事実だとしたら、そこから真っ赤に流れる血潮って言葉を考えるのはすごいよね。というか真っ赤な血潮が見えたら割とやばいよね。
それはそれとして、ものが透けて見える能力→透けすぎて困るという話はもはや一つの様式美と化していますが、黄金の手で苦しんだミダス王のように、過ぎた能力で困る、都合のいい話なんぞそうそうない、というのは大昔からのお約束なのでしょう。
web拍手を送る
by tsukasa-kawa
| 2018-04-20 22:19
| 新刊紹介