好きな漫画の話

 ゲームはあまりやらないのですが、漫画はけっこう読むほうだと思います。そういうわけで、好きな漫画の紹介でも。

へうげもの(山田芳裕)

↑で、「ひょうげもの」と呼びます。僕は割とてきとうにどちらでも呼んでますが。
戦国時代の武将、古田左近(実在の人物)を主人公とした作品で、武勇や合戦よりも茶器や茶道といったものを重点に描いてるのが特徴かな。古田はひとかどの武将ではあるのだけど、それ以上に茶器を愛する数寄者で、その道をどう歩んでいくのかがじっくり描かれてる。
それと、擬音の使いかたがすばらしい。
そういえば、この古田左近の短編を司馬遼太郎が書いてたな。なんだったっけ。

あと、同じ方の作品で『度胸星』という、主人公が宇宙飛行士をめざす作品がある(僕は知らなかったのだが、有沢まみずさんが熱心に勧めて貸してくれた)。惜しむらくは未完であることだけど、これもおもしろい。


キングダム(原泰久)

学生さんは世界史(古代史、中国)で「春秋戦国」やら「秦の始皇帝」やら「戦国七雄」やら、そんな単語を習ったことがあると思う。秦、楚、斉、燕、趙、魏、韓を覚えろとかそういうの。
そんな時代の話。天下の大将軍となることを目指して剣の修行を積む信という少年が、ひょんなことから陰謀に巻きこまれ、戦いを重ねて強くなり、そして手柄を立てていく、という……いろいろ伏せてるといまいち魅力が説明しづらいですね。特に秀逸なのは戦闘シーンを主としたアクション。信やその他のキャラクターの魅力もあいまって、読むたびにわくわくして爽快な気分になれます。この前、最新刊が出て、やっぱり楽しかった。

ヒストリエ(岩明均)

『寄生獣』で有名な漫画家さんの作品。アレクサンドロス(東方遠征で有名なあれ)に仕えた書記官エウメネスの人生を、幼少の頃からじっくりと描いている話。シーンのひとつひとつが非常に丁寧につくられていて、惹きこまれるっていうのはこういうものなんだなあ、と。主人公の人柄や能力が大立ち回りを演じるようなものではないため『寄生獣』に比べれば地味な印象があるけれど、思慮深く、自分の生きている世界を観察しながらゆっくり歩いていくという感じは好きですね。これも少し前に最新刊が出てたなあ。

 とりあえずこの三冊。なんか歴史ものばかりになったな。歴史ものというくくりだったら他にヴィンランド・サガ(幸村誠)とかチェーザレ(惣領冬実)とかもお勧めなんですが。
 気が向いたらまたこういう紹介とかはしてみたいですね。
 
 
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by tsukasa-kawa | 2009-03-22 01:03 | 日常雑記

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