既刊一覧

 既刊案内です。新作が出る都度、更新していきます。



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# by tsukasa-kawa | 2021-12-31 00:00 | 既刊情報

1月22日の話

 一週間ぶりですね。朝、目を覚ましてエアコンのスイッチを入れ、部屋の中が暖かくなったら起きようと思っていたら二度寝する、なんてやりそうなこの時期、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 さて来月、2月の21日(金)に新刊が出ます。DX文庫さんのHPでも発表されましたので、以下にリンクを貼っておきますね。


(あらすじ)
 アスヴァール王国の内乱は、勝者となったギネヴィア王女が宝剣カリバーンを正式に継承し、父王の跡を継ぐ形で幕を閉じた。
 ティグルはブルガスの地で手に入れた黒い鏃にまつわる『魔弾の王』の足跡を追い、ミラたちとともにザクスタン王国へ向かう。
 ザクスタンでは王家と土豪が対立を深めており、各地で小さな争いが頻発していた。
 王都を目指し旅をしていたティグルたちは、雪の降る山中で因縁のある魔物ズメイに遭遇する。
 激闘の末にティグルと離れ離れになってしまったミラは、ヴァルトラウテと名のる土豪の娘に助けられる。彼女の傍らには、少女と呼んでいい年齢の戦姫の姿があった。山と森の王国で、ティグルとミラは新たな戦いに身を投じる。


 また、瀬尾つかさ/八坂ミナトのコンビによる第三の魔弾の二巻も同時発売です。


(あらすじ)
 ティグルとリムの率いるギネヴィア軍は王都に迫り、蘇りし初代国王アルトリウスの軍勢と激突する。
 双紋剣の力をもってしてもなお、ティグルたちはサーシャに圧倒されるが、そこへ驚くべき人物が救援に現れ――。
 書店で見かけた際は、ぜひ手にとっていただければと。よろしくお願いします。


 ……とまあ、宣伝だけで終わってはちょっともの寂しいので少々駄弁りますが、エアコンというものは(翌月の電気代さえ気にしなければ)本当にありがたい文明の利器でして、マジックアイテムとしてダンジョンに設置されていてもいいんじゃないかと思うんですよ。最近はほら自動掃除システムとかもあるし。
 やたら寒いエリアで床を踏んだら急に冷風が吹きつけてきていっそう厳しくなるとか、盗賊が罠のチェックして「風が吹いてる、この先が出口だ」とか行ってみたらエアコンがゴーって動いてるだけで、しかもその音のせいで気づかないけど別の罠が動いてたとか。
 そして全滅したパーティが奪われた所持金は翌月の電気代もといマジックアイテムの使用コストに使われるのです……。

 まあダンジョンを設定するときに季節だの寒暖だのなんていちいち考えないものですが、人里離れた山奥の魔法使いの研究所だったダンジョンなんて、当然生きるための設備があってしかるべきなわけですよ。雪明かりで書物を読むなんて環境じゃ、研究なんておぼつきません。ゴーレムやスケルトンが抱きしめてくれても温まるどころか骨が折れるだけです。

 まずシェルター並みの堅固さ、耐久力、自動エネルギー生産能力、それが止まったときのための予備エネルギー生産能力、侵入者を撃退するための数々の罠、あとインフラ。
 これらこそがダンジョンに求められるべき要素といえるでしょう。
 まあ、そこまでやったらダンジョンの外壁をはじめとするパーツだけでも高値で売れてしまうので攻略されたらいろいろな意味で最後ということになるのですが……。 上手くはいかないものです。 


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# by tsukasa-kawa | 2020-01-22 23:00 | 日常雑記

1月15日の話

 一週間ぶりですね。ようやく正月気分が抜けたと思ったら、スーパーでは早くも恵方巻の宣伝をしているこの時期、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 先日、成人式がありましたね。僕にとっては二十年前に通った道なのでもはや記憶もおぼろげですが、ニュースなどで見るかぎりとくに変化はなさそうです。
 しかし、「今日から君は成人です」と言われても、「よぉし! 今日から待ちに待った成人だ!」となるものだろうか。

 僕の場合、記憶をさぐってみると、公民館で疎遠になっていた級友と再会して懐かしんで、何かご立派な方からお話を聞かされて最後に紅白饅頭をもらったのですが、成人としての意識が喚起されるなんてことはなかったですね。堂々と酒が飲めるようになったぞということで、連れだって飲みに行ったぐらいかな。

 バンジージャンプとか、米俵を持ちあげたら成人、みたいな儀式でもあればもうちょっと自覚も出てくるのかもしれません。とはいえ「富士の樹海で七日七晩ナイフ一本と携帯食で過ごせ」みたいな儀式を用意されても困る。ドラクエ11の成人の儀式は、モンスターさえ出なければそれほど危険じゃなかったんだろうか。でもあれ一人で山に行けって言われたら泣くよね。寂しくて。

 成人になって変わることといえば、公にお酒が飲める、喫煙ができる(いまじゃ喫煙できる場所なんて非常にかぎられているという問題がありますが……)、競馬など公営の賭け事ができる、選挙権が与えられる等々々々……。ああそれと、おロープをちょうだいしたら名前が出る、というところでしょうか。再来年には成年としての年齢が18歳に引き下げられますが、このあたりいろいろと面倒になるみたいですね。

 そういった、できるようになることから考えてみると、成人になるというのは、お酒を飲んでみるとか、煙草を吸ってみるとか、色々なことを経験して、そうしたものと自分の距離感をつかみなさい、自分がどういう人間なのかをあらためて確認しなさい、ということかもしれません。このレベルならこのモンスターとまで戦える、みたいな。アイスソードを手に入れる際にどの選択肢を選ぶか、とか。羽目を外すのも若さの特権と思うけども。この年になると。
 しかし、この欲望にあふれた社会で、自分自身の意志で成人になっていくというのは、通過儀礼で成人になるよりよっぽど大変なんじゃないだろうか。

 ともあれ、望むと望まざるとにかかわらず成人を迎えた皆様の道程に、幸多からんことを。


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# by tsukasa-kawa | 2020-01-15 23:00 | 日常雑記

1月8日の話

 一週間ぶりですね。部屋にいても靴下かスリッパが欠かせない日々、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 初夢は見ましたか? 僕は、見ませんでした。熟睡ですよ熟睡。
 まあ宝船の絵を枕の下に敷いてたわけでなし、ろくでもない夢を見てよくない未来を占われるよりは、いっそ見なくてよかったんじゃないかという気も。夢を見なかったのは近い将来夢すら見られないようになるからです、みたいな藤子不二雄短編集みたいなノリはいりませんから。

 初夢といえば一富士二鷹三茄子ってあるじゃないですか。富士山はともかく、なんで鷹と茄子が縁起がいいんじゃいと思ってたんですが、どうも徳川家康が駿河の名物をあげたものが由来らしいのですよ(※諸説ある)。僕たちは気づかぬままに400年前の風習に縛られていたのです。
 てか茄子って。いや、好きですよ。天ぷらとか、おひたしとか。お盆にも使うし。
 しかし平成を越えて令和に生きる僕たちにはもっとこう、別の何かがあるだろう、というチョイスですよね、茄子。おいしいけど。

 とはいえ、じゃあ代わりになる縁起のいいもの考えられますか? って言って、札束とか金の延べ棒とか現金プレゼントとかイメージするのもちょっと俗っぽさが過ぎるかなというか、無粋なのはわかるので、仕方なく鷹と茄子を続投させるとしても、もう少しこう鷹の羽を身につけているとモテるから縁起がいいとか、茄子がいっそエリクサーの材料になるから夢に出てくるとラッキーとか、そういう即物的な背景がほしいところであります。富士山はまあいろんな漫画で霊力があったり地脈がすごかったり地下に何か眠ってたり異界の神との決戦場だったり色々あるからね……。

 しかしまあ、その三つが出てきたとして、「なぜか腹ぺこで富士山を登ってるんだけど茄子しか持ってねえ、しかも鷹に襲われて奪られたところで雪崩が起きた」とかだったら「縁起」について考えざるを得ないと思うのですよ。一月から哲学か。「鷹に乗って富士山に茄子をぶつけ続けて倒す横スクロールアクション!」とかね。

 最終的には結局、起きたときに何かいいもの見た、と思える夢だったら全部いい初夢だった、今年は縁起がいいわい、てなことにしてしまっていいんじゃないでしょうか。
 よくない夢だったら? 宝船の絵を使った初夢って、ろくでもない夢を見たら絵を水に流したそうなので、お酒飲んだりご飯食べたりして記憶から流しちゃったあと、リトライすればいいんじゃないかと思うんですよね。回数制限とか聞いたことないし。今年ははじまったばかり。まだまだ初夢を見る機会は残っているのです。


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# by tsukasa-kawa | 2020-01-08 23:00 | 日常雑記

新年のご挨拶+SS


 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 さて、今年の抱負については「新魔弾を引き続きがんばる、新しいことを何かやる、私事では体力をつける」と、昨年末のうちに述べてしまったので、昨日の今日じゃとくに語ることがないんですよね。
 ただ、これで終わりではさすがに寂しいので、ちょっとした掌篇を……。



 太陽祭は、ジスタート王国において冬の終わりと春の訪れ、そして新年のはじまりを祝う重要な祭だ。
 王都シレジアでは民衆に蜂蜜を塗ったパンと火酒が振る舞われ、蝋燭が渡される。
「パンで飢えを退けよ、火酒で渇きを退けよ、蝋燭で暗闇を退けよ」というわけだ。ちなみに、火酒が飲めない者には果実水が渡される。
 数日後に太陽祭を控えた王都は、はるばる祭見物に訪れた者たちや、一稼ぎをしようと意気込む商人や吟遊詩人、準備に追われる役人たちでごった返し、慌ただしさと活気に満ちていた。
 ミラとミリッツァは王宮から、その様子を眺めている。太陽祭当日には戦姫として正装し、式典に出なければならない。彼女たちがゆっくりできるのは、いまのうちだった。
「リュドミラ姉様は、初夢というものをご存じですか?」
 おもむろにミリッツァが口を開いた。ミラは首をかしげる。
「わたしの祖母が生まれた地の風習なのですが、新年を迎えた日の夜、気になる相手の名前か似顔絵を書いた紙を枕の下に敷いて寝ると、その方が夢に出てくるとか」
「ああ……。そういう話なら、新年に関係なくあるわよ。やってみようとまでは思わないわね」
 かつてミラは、ちょっとしたおまじないを試したことがあった。妖精が、愛しい相手が出てくる夢を見せてくれるというもので、ひそかに試してみたところひどい夢を見たのだ。それもあってそっけない態度をとったのだが、ミリッツァは表情を変えずにこう言った。
「そうですか。ちなみにソフィーヤ様はさっそくティグルヴルムド卿の絵を描いてましたね」
「ど、どうしてソフィーが……!?」
「こういう遊びは好きだからと。かなり美化した絵でしたね。そういえばエレオノーラ様も試してみるとか」
「あ、ありえないわ! そもそもエレオノーラがティグルを好きになんて……!」
「好き、ではなく、気になる相手ですよ。理由としてはリュドミラ姉様への嫌がらせになるかもしれないからと。副官の方にもやらせてみると楽しそうに言ってました。そういえば、ティグルヴルムド卿の故郷の、何と言いましたか、あの屋敷にいた侍女の方にも教えたのですが、ぜひやってみますと、めいっぱい力強く」
「……その三人だけ、よね? 他のひとには教えてないでしょうね」
「ティグルヴルムド卿には教えました。リュドミラ姉様で試すと笑顔で言ってました」
「そ、そう。そうよね……」
 笑顔になって安堵の息をつくミラに、ミリッツァは「ところで」と、一枚の羊皮紙を見せた。
「リュドミラ姉様、これは何に見えますか?」
「あなたの似顔絵ね。上手じゃない」
「ソフィーヤ様にお礼として描いていただきました。わたしもちょっと、試してみたいことがありまして」


 ミリッツァの似顔絵が何に使われたのかはご想像にお任せします。気になる相手、気になる相手ですから。
 なお、作中の時間の流れ上、ティグルとミラがジスタートで春を迎えることはなさそうなので、この掌篇は本編に関係ございません。来年の太陽祭? そのときはほら、試すひとが増えてるかもしれないし……。



 それでは皆様、今年もよろしくお願いいたします。
 よい初夢を。


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# by tsukasa-kawa | 2020-01-01 23:00 | 日常雑記

ライトノベル作家川口士のブログです。「魔弾の王と凍漣の雪姫」「帝剣のパラベラム」等、発売中です。よろしくお願いします。


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